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2017年11月21日

酒は、どう味わうべきか?

ある小料理屋に行った時のことだ。
カウンター席が7つほどの小さな料理屋で
刺身が実に新鮮で旨い店だった。
夫婦、カップルが居並ぶ中で、男性の3人衆が肩を寄せ合い、酒を呑んでいた。

私は、ついつい気になり、声をかけた。
「皆さん、どういったご関係で?」
「実は、今日、焼酎の展示会がありましてこちらに来てました。」
聞けば、皆さん、焼酎の酒蔵さんだった。
酒蔵さんは、私たちお客がどんな風に酒を注文するのか、どんな順番で呑むのか
ずっと観察していたそうだ。

私はお酒は好きだけど、選び方なんてほとんど「辛口で」の一点張りである。
食事に合うのか?香りはどうなのか?スーッと口に入るのか?は評価ポイントとして
持ってはいるが、飲んだことのない酒を前には、選ぶ人任せしかない。
一杯目はまだいいが、二杯目になるともっとひどいものだ。
舌がおバカさんになっている。
大した知識もないから、プロの前で恥ずかしいばかりだが、
どうしても聞いておきたい意地悪な質問をした。

「やっぱりプロは利き酒とかって出来るもんですか?」
酒蔵さんたちは互いに目を合わせ、ニヤッと笑った。

「いや、正直、出来ないですよ! それ、酒蔵泣かせの質問ですよ!」

一気にその場が和む笑いが起きたが、プロでも見極めるのは難しいのか。
だったら自分が味の違いをどうこう語らなくてもいいかと変な慰めをした。
また、別の日には40年以上、フランスのボルドーワインを輸入する会社の社長と飲む機会があった。
率直に子どもみたいな質問をぶつけた。

「ワインってどう楽しむのがいいんですか?」

偉大な柔道家のご子息にあたる紳士の社長さんは、こう教えてくれた。
「まず、軸のワインを決めることだよ。」
「軸のワイン?」
「そう、まず、毎日のベースとなる好きなワインを飲む。
それが自分の基準になって他のワインを楽しむ、
いつものより、酸味が強いなとか甘いなとか、ベリーな感じがするとか。
記憶に刻まれるんだよ。そこにマトリックス出来る。」
と、ワインの楽しみ方の一端を見た気がした。
意識し始めると、味わい方もグッと変わってきた。

「うむ、これはスッキリしてるな」

相変わらず、そこに蘊蓄も何もないが、
以前より、勇壮な私がいる。

さて、上山市は昨年より、ワイン特区に認定され、
少ない量からでもワインが生産できることになりました。
果実の山「あづま屋」でも地元のかみのやまワインを応援し、提供しています。
皆さんにとって、どんな味わいとなるのか?
一度言わず、「軸となるワイン」にしてみてはいかがですか?

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